「ハミングバード・プロジェクト」あらすじ&ネタバレ感想。最初のインパクトからどんどんスケールダウン…。

洋画
「映画『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』公式サイト」より

「ハミングバード・プロジェクト」予告編ムービー

映画『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』9/27(金)公開/本予告90秒

「ハミングバード・プロジェクト」あらすじ

ニューヨークの証券会社に勤めるヴィンセントは、業務の傍ら、ある極秘プロジェクトを計画していた。

その計画とは、1600kmあるニューヨーク証券取引所とカンザス州のデータセンターの間を一直線のケーブルで繋ぐという”イカれた”ものだった。

屈折しながら繋がれる現在の回線に比べ、0.001秒速い通信を手に入れることで、株取引の独占を可能にして巨万の富を築くことができる。

0.001秒とはハミングバードの一回の羽ばたきに等しいことから名付けられたこの「ハミングバード・プロジェクト」に賛同した投資家を味方につけ、ヴィンセントの従兄弟である天才エンジニア・アントンとともに壮大な計画を実行に移すのだった。

「ハミングバード・プロジェクト」感想

Youtube 映画『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』予告編 より

主人公とその相棒が手を取り合って問題解決していく、いわゆるバディムービーであるこの作品。ジェシー・アイゼンバーグ演じるヴィンセントアレクサンダー・スカルスガルド演じるアントンのコンビが、株取引で他のトレーダーを出し抜いて儲けを出すため、カンザス州のデータセンター(IT機器が集積される施設)とニューヨーク証券取引所間の約1600kmに渡り光ファイバーケーブルを敷設するという大プロジェクトを実行していく。

たった0.001秒を短縮するために1万件もの土地を買収したり、あくまで直線でケーブルを敷くためにアパラチア山脈を掘削工事したりと、一見めちゃくちゃだけどシンプルかつ理に叶っている計画で、テーマ的にインパクトがあります。
情報技術を扱うからといってコンピュータとにらめっこしてプログラムを組んでいくようなシーンはほぼ見られず、代わりにヘルメットを被った作業員と轟音を響かせる重機が頻出するという衝撃

冒頭こそインパクトの大きい計画や、思い切って証券会社を辞職するヴィンセントとアントンに胸を膨らませたのですが、いざ物語が進んで行くと割と淡々とプロジェクトを進めて行く感じで、言ってしまえば単調でした。登場人物たちの背景が掘り下げられるといったこともなく、とくに見所もないままいつの間にかエンディングに…。

「ハミングバード・プロジェクト」計画への想いのなさ

たった0.001秒を縮めるといったロマン溢れる目的だけど、肝心の1600kmに渡ってケーブルを敷設していく過程はこれといった起伏がないんですよね。
計画の途中、オルタナティブな生活者が土地の買収を断るけど、法の及ばない地下深くを掘るというゴリ押し。山間部で道路がないために重機の運搬が出来ないという問題も、装甲ヘリを8万ドルで借りて運搬するという強行っぷり。

細かな紆余曲折はあるけども、その一つ一つが割と簡単に解決していっちゃった印象なんですよね。プロジェクトの大きな問題になり得るお金も、ヴィンセントの話術によって投資家が簡単に説得されて出資してしまうというスムーズさ。全てがほぼ理想通りにいってしまう。

そういった理想通りに行く計画への障害要素としてヴィンセントの胃がんという問題が出てくる。けれど、「みんなが頼っている」と言ってドクターストップを無視して作業を続行するヴィンセントに共感が出来ませんでした。0.001秒を縮める計画に命を懸ける意味が分からなかったんですよね。

ヴィンセントがハミングバード・プロジェクトに執着する理由だとか思いだとかがほとんど描かれていないので、この胃がんを患うという設定は「バカっぽく見える計画(だけど色々理由があるんでしょ?)」という期待を「本当にバカな計画なんじゃ?」という失望に変えさせる材料にしかならなかった感じがします。

「ロマンとはそういうものだ」と言われたらそれまでなんですけど…。

「ハミングバード・プロジェクト」溢れるバディ感

Youtube 映画『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』予告編 より

ヴィンセントが計画全体をマネジメントして、アントンはソフトウェアを開発、冒頭で加入するマークはケーブル敷設の実行リーダーというような役割分担。

ヴィンセントは奇抜なアイディアがあり投資家を説き伏せるプレゼン能力もあるけど、それだけという印象。カリスマ性は見られるのだけど、物語の主人公としての魅力があるかといえば微妙な感じ

少しでも刺激になるものが周囲にあると開発が上手くいかないという感覚過敏かつ職人気質なアントンの行動は突飛で面白かったです。特に飛行機の墜落を恐れて「安全ベストがない!」と焦るところとか、FBIからヘンな走り方で逃げるところとか。
普段は行動派でシャキシャキしているヴィンセントも、長年付き合いのあるアントンの性格を熟知しているから強く言えなかったり妙に気遣ったりするというギャップもよかった。

信頼関係のある2人の絡みは相棒という感じだけど、マークやその他の登場人物との関係は協力的だけどビジネスパートナーの域を出ないような薄味具合で、ヴィンセントが一方的に使役しているという印象が大きかったです。

ただ、作業現場に行く車のなかでマークが「上昇クソ」の武勇伝を語り、ヴィンセントとアントンがそれを笑いながら聞いているシーンはめちゃ面白かったです。

「ハミングバード・プロジェクト」感想のまとめ

Youtube 映画『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』予告編 より

大きなプロジェクトだけれど、それに見合う動機が見当たらないし、その過程も退屈という残念なストーリーに正直「う〜ん…」となりました。

しかも、そのプロジェクトが成功するという終わり方であれば達成感やら開放感やらで一応まとまるとは思うのですが、なんとライバルのエヴァによる策略で計画が頓挫するというバッドエンド
それもエヴァの会社の優秀なエンジニアによって作られた通信技術で大差をつけられ大敗北という。ショックが大きすぎて、アントンが序盤で仕掛けていたバックアップが発動してもあまり感動はなく…。
最後にマークが回線の開通を報告するときに言った「結果じゃなくてその過程で得たものが大事だ」みたいなセリフも虚しさを感じました

振り返ってみると面白いシーンは断片的にはあるのですが、全体的には退屈といった感じです。

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