「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」あらすじ&感想。戦車の空気感がヒシヒシと伝わる痛快ムービー。

洋画
Youtube「T34  レジェンド・オブ・ウォー 予告篇」より

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」予告編ムービー

T34  レジェンド・オブ・ウォー 予告篇

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」あらすじ

第二次世界大戦時、ソ連の戦車兵だったニコライ・イヴシュキン。
彼はドイツ軍との戦いで惜しくも敗北を喫し、捕虜になってしまう。

一方、戦力増強のため戦車戦の演習を計画していたドイツ軍の戦車隊指揮官・イェーガー大佐は、捕虜のなかから演習の相手として不足のない人材を探していたところ、イヴシュキンに白羽の矢が立つことに。

イェーガー大佐はイヴシュキンに対し、演習を生き残れば捕虜の身から解放する約束をするが、彼には1両の戦車「T-34」を与えるのみで、実弾は1本も装備させないという劣悪な条件だった。

圧倒的不利な条件をつきつけられたイヴシュキンは、3人の捕虜の仲間を集め、ドイツからの脱走を目論む。

果たしてイヴシュキンたちは無事に脱出を成功させることができるのか…

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」感想

「映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』オフィシャルサイト」より

4人の捕虜が戦車を操り、ドイツからの逃走を目論むというテーマが面白い。普通にやっていたら絶対に勝てない敵に対して、「どう打開するか?」を常に考え行動するイヴシュキンたちから目が離せません。

また、戦車に乗る4人のアドレナリン分泌具合も見ていて楽しい。狭い車内ながら声を張り上げて指示し、狙い撃ち、歓喜するという男臭さ。撮影には実際の戦車を使用しているだけあって、4人の息遣いを感じられ、作品にのめり込んでしまいました。

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」焼け野原の戦車外、にぎやかな戦車内

Youtube「T34  レジェンド・オブ・ウォー 予告篇」より

作中では本物の戦車を使用しているだけあって、映像と音の両方から重厚感を感じます。路面の影響を受けて左右に揺れる車体や、キャタピラが地面をしっかり掴む音などがとてもリアル。
戦車なんて実際に見たことないし、アニメ「ガールズ&パンツァー」くらいでしか戦車を題材にした作品に触れてこなかったので、「実際の戦車はこれほど重々しいのか!」と驚きました。ガルパンで描かれる戦車は、クルマでも運転してるかのごとくスイスイーッと移動するもんですから…。

戦車の外観だけじゃなくて、操縦席もホンモノ。操縦席内にカメラをいくつかセットして、演者らが実際に操縦するところを撮影してます。
で、戦車の種類にもよるんでしょうが、主人公たちが乗っているT-34の操縦席がめちゃくちゃ狭そうなんですよね。狭い中に4人乗っているもんだから見てるこっちも苦しくなってくる!特に操縦士の座席は車体が先細っている部分にあるので、天井が低すぎて、常に首をすぼめてる感じで。

その狭い操縦席には息を潜め、冷静に敵を処理する仕事人たちがいるかと思いきや…
「撃てエエェェー!!」とか「後退しろおッ!」とかやかましいくらいに叫びまくる4人の男臭い捕虜がいます。狭いうえに暑苦しい!

戦車って外側から見てるだけだと、「キュルキュル音を出しながら移動して目標を見つけたらボボンッ!と破壊して周る冷徹で圧の強い鉄の塊」ってイメージなんですけど、その反面戦車の中は喧々囂々としている。
この相反するシーンが入れ替わり立ち替わり出てくるのが面白いです。

「仕留めてやったぜェ!!」「イエエェェェェ!!」って子供かよ!

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」動きの重さが生む緊張感

Youtube「T34  レジェンド・オブ・ウォー 予告篇」より

こっちは4人なのに対して、敵はドイツの戦車隊。
ドイツ側からしたら捕虜なんぞ捨て駒のように思っているので最初はナメているわけですが、イヴシュキンたちの連携っぷりと意地の悪さに翻弄されていくうちに
「あいつら野放しにしてたらヤバくね?」
と考えを改め、物量を以って全力で叩きにかかります。

この圧倒的不利な状況の生む緊張感がスゴい。

しかも、前述した戦車特有の重々しさがその緊張感を増幅させるんですよね。そもそもの移動速度が遅いし、砲身を回転させるのにも時間がかかるしで、「右に曲がりたい」とか「敵を狙いたい」といった操縦士たちの気持ちに対する戦車の動きが追いついてない感じ。このもどかしい気持ちが見ている方にも伝わってきてハラハラします。

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」イェーガー大佐の憎めなさ

Youtube「T34  レジェンド・オブ・ウォー 予告篇」より

この映画はイヴシュキンたち4人の逃走劇であると同時に、因縁を果たす戦いでもあります。というかこっちの比重の方が大きいかも?

その因縁の相手こそ、ドイツ軍の戦車隊を指揮するイェーガー大佐です。イヴシュキンが捕虜になる前、ソ連兵として戦車の操縦をしていた時に相見えるのが、まさに彼。

このイェーガー大佐が敵ながらにしてめちゃカッコいいのです!

まず見た目がイイ。ドイツ軍指揮官の軍服に身を包み、頬には戦争で負ったであろう無数の切り傷が。薄めの唇も、容赦のない厳しさを醸し出していてグッド。そしてドイツ軍の数いるお偉いさんのなかでも、とりわけ若いイェーガー大佐はわりと上司を敬っているという一面もある。このギャップが魅力的。
また、命令を下して部下を動かすという指揮官の立場ながら、過去の戦争で前線を経験していたことから、現場を熟知しているという有能さもイケてます。上司にしたいランキングNo.1。
まぁイヴシュキンたちを戦車模擬戦に駆り出しておきながら思惑に反して彼らに翻弄されるっていうそもそもの失態があるけど、それはお茶目ということで。カワイイ。

さて、「宿敵を、撃て。」とキャッチコピーにある通り、終盤になるにつれイヴシュキンとイェーガー大佐の直接対決の様相を呈してきます。
第二次世界大戦の痛ましさやナチスドイツの残虐さを訴えるのではない、あくまで娯楽映画らしいプライドのぶつかり合い。これがアツいのです。

「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」感想のまとめ

実際の戦車の重々しさに加わるVFXによるダイナミックな表現が、宿敵との火花散るバトルをアツく見せてくれます。その宿敵・イェーガー大佐も魅力溢れるキャラで、本格的な戦車バトルが始まる前のプロローグの時点で十分楽しめました。

ただ、発砲時はほぼスローモーションで、これに若干クドさを感じました。スローを多用するのはしょうがないにしても、必ずと言っていいほど「ブウゥゥゥン」という謎のSEが入るのがいただけなかった。弾丸同士がぶつかりあったり、戦車が爆発炎上したりと映像自体はよかったのですが…。

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